食品添加物について考えること(後編)

カラダに悪い食べモノ

本当にコワい?食べ物の正体」(中川基著)に説かれている通り、「食品添加物、即ち悪!!」という考え方は、私も間違っていると思います。現代社会に行きつ私たちは計り知れないほどの食品添加物による恩恵を享受してきました。

食品添加物がなければ、私たちは常に食中毒の脅威にさらされることになります。また、食物の長期保存ができなくなり、遠い地域ましてや外国の食材など口にすることすらできなくなるものもたくさんあることでしょう。

それに食品添加物には様々な厳しい基準が設けられていることも、今回改めて認識しました。




わざと大量に摂取する、または事故ででもない限り、食品添加物摂取過剰で死亡するということは現実的には起こると考えられません。

それでも、やっぱり「食品添加物の添加状況をまるで気にすることなく食事をしましょう」という結論にはどうしてもならないと思うのです。

「すべては摂取量次第」と書籍内にも記述されている通りですが、食品添加物には、無害量、毒性量、致死量があります。

これは食品添加物に限りません。塩もそうですし、水ですら一度に大量に飲みすぎると死に至るそうです。ところが食品添加物が水や塩、薬などと決定的に違うところは、人間が生きていくために必要だったり、薬であれば副作用や毒性というマイナス部分を上回ってその有益な効果が発揮される「有効量」が存在しない点です。つまり、健康に日々過ごすために摂取すべき食品添加物は存在しないのです。

書中、「考えてみれば、食品添加物一つとっても、製造側としては原材料の一つであり、使えば使うほどコストがかかるということを意味します。それならば、コストダウンのためにも基本的には少なくて済むほうがありがたいに決まっています。それでもなお、大量に使われている。それはどうしてでしょう?」という記述があります。

そしてその答えも書かれています。

うま味調味料は、うまく使えば粗悪な素材や安い食材をグレードアップできます。

着色料を加えることによって、視覚で美味しさを訴えかけることができます。

食品を安全に食べるために保存料・防腐剤が使用されています。消費者の安全を守っているわけです。

そこは正しく理解・評価するべきでしょう。

けれど考えるに、単に食べ物は胃の腑を満たすために摂るものではありません。人は食べたものでできている、というのはまごうことなき事実でしょう。

そうであれば、やはり食べることは大切にしたいもの。安価な素材をごまかすための調味料が入った食べ物より、ちゃんと手間をかけて素材の旨味を引き出した食べ物を。着色料を加えて目を楽しませるより、素材そのままの色を楽しむ。保存料・防腐剤で長持ちする加工食品ではなく、簡単でいいので自分でその日食べる分の食事を作る。

そんなふうに食べることと向き合っていけたらなと考えています。

たいへん勉強になりました!

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