新しくオーガニック(有機)レストランに対するJAS規格ができました。

カラダにいい食べモノ

スーパーマーケットなど食料品店で食材を購入する場合、その食品がオーガニック(有機栽培)をされているかどうかを知るには有機JASマーク表示で確認することができます。

この有機JASマークは、農林水産省の許可を受けた登録認定機関の厳しい審査にパスした食品にしか表示をすることができません。有機JASマークについては過去の記事、 「普段気になっている有機栽培・オーガニックを知る 無農薬との違いは?」を参照ください。

さて、一方外食の場合はどうでしょう。「オーガニックレストラン」「有機野菜を使用しています」等々のアピールがされているお店をよく見かけますが、実はそれって、その飲食店で使用している食材のすべてが有機なのか、何%が有機なのか、もしかしたらほんの一握りなのか、とても曖昧です。どうやって客観的に判断すればよいでしょうか。

実はオーガニックレストランについても、ちゃんと第三者認証機関があるのです。

ひとつは日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)(
http://www.jona-japan.org/ )、もう一つはリーファース( http://www.leafearth.jp/ )という団体で、JONAは2015年12月から、リーファースは2014年11月よりそれぞれにオーガニックレストランの認証を行ってきました。

そんな中、新たに公的機関として、2018年12月28日、農林水産省より「有機料理を提供する飲食店等の管理方法 」という新たな規格が出ました。上述のリーファースの提案によるものだそうです。

きちんと「オーガニックレストラン」と名乗るための基準が規定されています。

有機食材の配合割合(別途規定あり)が80%以上の有機料理を5品目以上提供できなければならない。ただし、一時的に有機料理の提供が困難な場合はこの限りではないが、その間、顧客にその旨情報提供しなければならない。

農林水産省:有機料理を提供する飲食店等の管理方法 6.1 有機料理の数

調理責任者は、有機食材の受入れ時に有機食材であることの根拠を入手し、有機食材以外の食材と混合しないよう管理しなければならない。

農林水産省:有機料理を提供する飲食店等の管理方法 6.2 有機食材の受入れ及び保管

有機料理は、顧客がそれ以外と識別できるように表示しなければならない。有機料理に占める有機食材の割合を示す場合は6.3.3によって求めた有機食材の配合割合(別途規定あり)を上回らない値を表示しなければならない。

農林水産省:有機料理を提供する飲食店等の管理方法 6.6.2 有機料理の表示

提供する全ての料理が有機料理である場合を除き、広告に、提供する全ての料理が有機料理であると一般消費者が誤認する表示をしてはならない。

注記2 全てが有機料理であると一般消費者が誤認する表示には、単に”有機レストラン”、”オーガニックカフェ”と記載する表示が含まれるが、これに限らない。

農林水産省:有機料理を提供する飲食店等の管理方法 6.6.3 留意事項

平成31年1月27日から施行されることになっています。

今後は飲食店のキャッチコピーとして「有機」「オーガニック」と名乗るためには、これらの規定を満たさなければならなくなります。また、オーガニックの料理とそうでない料理が混在する場合には、メニュー上で明記することが義務付けられます。

食材を購入する場合には、食品ラベルや有機JASマークでその食品の原材料などを確認することができますが、飲食店やテイクアウトのお店などでは原材料表示が義務付けられていませんので、どういったものが食材として使用されているのか、利用者にはまったく分かりません。

安全な食材を期待してオーガニックのレストランに行ってもそのほんの一部しかオーガニックでなかったり、どれがオーガニックなのかまたそうでないのか不明だったら残念ですよね。

今回の規格をきっかけに、外食でもきちんと食材が確認できるように、 これから少しずつでも、 ルールが整備されていくと良いなと思います。

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