世界では”No, MSG!”が常識。MSG(グルタミン酸ナトリウム)についてもっと知ろう

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皆さんは「MSG」をご存知ですか?

MSGとはグルタミン酸ナトリウム (Mono Sodium Glutamate) のことです。そう、皆さんご存知のこれです。

食品表示では、「調味料(アミノ酸等)」と記載されています。

私の母は専業主婦で、今の女性のように仕事をしながら家事も子育ても、という人ではありませんでしたから、食事はいつもきちんと手をかけた手料理でした。お味噌汁とごはん、主菜に副菜が2品程度。おかげさまでよい食生活を送らせてもらっていたと思います。

ところが使うんですよね、これ↑を。昭和初期の人だからでしょうか。

子どもだった私は、母が作ってくれる食事が世界で一番おいしいと思っていましたし、今もそう思っています。

だけど。

子どもながらに不思議なことにある頃から気になりだしたんです。

母は漬け物も自分で漬けていましたが、例えばカブの葉っぱなどは食卓に並んだあと、適宜好みでしょう油をつけて食べます。そのしょう油皿に必ずこれ↑をパッパッとふるんですよね。そうするとそのしょう油がなんだか薬くさくっていやだったのを覚えています。

グルタミン酸ナトリウムの歴史

グルタミン酸ナトリウムが世に現れたのは、1908年のこと。なんと今から110年以上も前のことです。コンブのグルタミンから生まれたそうです。「味の素」が発売されたのは、その翌年の1909年、明治42年のことでした。

戦後「味の素株式会社」に社名変更され、その後もアジシオ、ハイミー、ほんだし 等々、今も私たちの食卓になじみ深い商品を次々と輩出してきました。

また、アメリカのケロッグ社と提携してケロッグコーンフレークを発売したり、ドイツのクノール社と提携してクノールスープを発売したりと、まさに加工食品界をリードし続けています。

味の素に代表されるグルタミン酸ナトリウムは、以前は「化学調味料」といわれていましたが、いつの頃からか「うま味調味料」といわれるようになりました。

ずいぶん印象が違いますね!

グルタミン酸ナトリウムの作られ方

グルタミン酸ナトリウムの作られ方は、これまでいろいろな歴史があったようですが、今は以下のように作られています。

サトウキビから砂糖を摂るときに、精製しても結晶しない部分があります。これを「糖蜜」といいますが、何度もこの糖蜜の結晶化を重ねていくうちに、最終的にこれ以上砂糖が取れない(=結晶化しない)「廃糖蜜」というものができあがります。

この「廃糖蜜」をエサに、遺伝子を組み替えられたバクテリアが大量にグルタミン酸を吐き出すことがわかりました。こうして作り出されたアルカリ性のグルタミン酸を、酸性の炭酸ソーダで中和して作り出された化学物質が「グルタミン酸ナトリウム」です。

「グルタミン酸」と「グルタミン酸ナトリウム」は異なります。

「グルタミン酸」は自然界に存在する物質で、ほのかな酸味と旨味があります。

一方「グルタミン酸ナトリウム」は自然界には存在しない化学合成物質です。天然のグルタミン酸に比べて、非常に強い旨味を人に感じさせることができます。

ところが食品メーカーは、このグルタミン酸ナトリウムの製法を、味噌やしょう油と同じ「発酵製法」といっているのですからなんとも不思議です。

また、上記のようにグルタミン酸ナトリウムの生成に遺伝子組み換えのバクテリアが使われていても、最終的にできあがる製品が「タンパク質」ではなく「アミノ酸の純品」であることから、商品ラベルに「遺伝子組み換え」の表示をする必要はありません。

海外は「No MSG」

日本では、販売されている加工食品で「調味料(アミノ酸等)」の添加されていないものを探す方がたいへんなくらいです。

ところが米国ではベビーフードへの使用は禁止されていますし、一般食品でもグルタミン酸ナトリウム(MSG)は敬遠されていますので「No MSG」「No Added MSG」の表示がないと売れないそうです。

なにしろ日清カップヌードルでさえ、米国で販売されているバージョンは「No MSG」なのです。

グルタミン酸ナトリウムの安全性については、もう何十年も論争が行われてきました。安全性に問題なし、という見解も多く出ています(JECFA、FAD、SCFなど)。一方、動物実験で神経毒性が認められたとして、一日の摂取量を規定値内にすべきだとの見解もあります(EFSAなど)。

それでも上記のような「No Added MSG」等の表示を必要としているということは、疑わしきは摂取するな、という立場なのでしょう。

日本をはじめ中国などアジア諸国では、昔からグルタミン酸ナトリウムを料理に使用してきました。

1968年にアメリカで中華料理を食べた人が頭痛、歯痛、体のしびれを訴えたことで「中華料理症候群」としてマスコミに大きく取り上げられました。その原因がグルタミン酸ナトリウムとされたことも、MSGがよしとされない理由の一つのようです。

「うま味調味料は砂糖や塩と同じ」と主張される人もいるようですが、ある意味確かにそのとおり、うま味調味料の問題点の一つとして、人に旨味を感じさせる成分がとても強いため、慣れてくると少量だともの足りなくなり、使用量がどんどん増えてしまうのです。

うま味調味料のほうに日常的に慣れてしまうと、本来の出汁の味をもの足りなく感じるようになってしまいます。つまり味覚が麻痺してしまっているということ。とても残念なことです。

ところが昨年(2018年)、日本の大手食品メーカーが「Yes, MSG」と銘打ったフォーラムを開催。今後3か年の計画で、約10億円もの広告費をかけて「うま味プロジェクト」を展開していくのだとか。

皆さんなら日々、白い化学物質の粉で作られたお出汁と、カツオやコンブ、イリコなどでとったお出汁とどちらを食べたいですか?

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