玄米に凝ってます

カラダにいい食べモノ

元々玄米には興味があり、自分で炊いてみたこともあるのですが、なんとなくめんどくさい気がしていて最近はすっかりさぼっていました。
図書館で「医師たちが認めた『玄米』のエビデンス」(渡邊昌 監修)という本を見つけて読んでみたところおもしろい記事が載っていました。


以下は、駒込病院院長から東大教授も務めた二木謙三という人が提唱した「玄米二十徳」です。二木という人はそもそも明治6年生まれ昭和41年没なので、今の時代からすると「徳」として挙げるのはどうかとちょっと笑っちゃうものも含まれているのですが、全体的には今の時代にもそのまま通用していると思います。

玄米二十徳

1 たんぱく質が白米より20%多い
2 脂肪に富んでいる
3 炭水化物は少しも劣らない
4 無機質が多い
5 ビタミンに富んでいる。特にBが多い
6 ジアスターゼがある。糠層に多く、消化を助ける
7 繊維質皮質が多い
8 完全食である。白米で鶏を養えば死ぬ
9 玄米は生きている。白米は搗かれたときから死んでいる
10 玄米は変質しない。果実でも皮を剥いておくと直ちに黴菌が付くのと同じ
11 味がよい。玄米は舌にのせたときは甘くないが噛んでいるうちに甘味やたんぱく質の味や脂肪の味などなんともいえぬ味が生まれてくる
12 咀嚼のよい習慣がつく
13 食糧が自然に減じてくる
14 玄米にすれば一日2食にすることが自然にできる
15 玄米は炊事が楽である。硬かったら二度炊きで、炊き損ねがない
16 副食物は簡単なものだけ玄米に適する。複雑な味のものにすると玄米の味が消えてしまう
17 嗜好が簡単になる。美食を忌むようになる
18 玄米は小児でも病人でも婦人でも適用が自由で広い
19 健康度が増す。抵抗力がつき寿命が延びる
20 経済が楽になる

戦後の高度成長期くらいまでは基本的に日本人は玄米または雑穀米を食べていたのはよく言われるところです。上述の「『玄米』のエビデンス」という本には、次のような興味深い逸話も載っていました。いわく、戦時中、戦地の兵隊さんに玄米ではなくおいしい白米を食べてもらおうと戦地食を白米に変えたところ、脚気を病む兵隊さんが急激に増えてしまったそうなのです。

雨ニモ負ケズ

現代で、白米を食べていることが原因で脚気になる人はまずいないかと思いますが、かつての食事が健康によかったとはよく言われるところです。いわゆる「粗食」ですね(素食と書くこともあります)

有名な宮沢賢治の詩、「雨ニモ負ケズ」にも関連するくだりがあります。

一日二玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ

玄米四合とは随分多いようにも思えますが、それだけ副菜の摂取が少なかったのでしょう。

実は簡単玄米炊飯

ということで、改めて玄米の炊飯にチャレンジしてみることにしました。
そして実はこれが意外と簡単であることを発見、今では毎日玄米です。

白米の炊飯と異なるところは以下の3点だけです。

1 一晩水に浸す
2 炊く際の水の量が多い(これは炊飯器に記されている目盛りの通りにするだけです)
3 炊く際には塩をひとつまみ加える

全然たいしたことじゃなかったです。

思い起こしてみると1がめんどくさく感じられた原因だったのですが、炊飯と同時に次回の玄米を別のボールなどで水につけはじめればよいのだと気付きました。炊けた玄米を食べ終わったら炊飯器を洗って前日から準備しておいた玄米を炊き始める、と同時に次の玄米を水に浸ける…の繰り返しですね。

長時間玄米を水に浸すことは、実はとても重要なのです。玄米からは胚芽が取り除かれていないため、「アブシジン酸」といわれる毒素が含まれています。アブシジン酸は種子が発芽するために必要な成分で、玄米に限らずすべての「種」に含まれているものです。このアブシジン酸を取り除くには、種子を発芽をさせればよいのです。玄米も同様で、発芽させるために長時間水につける必要があります。必要な時間は3時間以上、と言われていますが、一日つけておくとなお安心です。

筆者の例のように、炊飯のパターンに組み込んでしまうと楽チンですよ。是非試してみてください。

参考:
「医師たちが認めた『玄米』のエビデンス」(渡邊昌 監修)

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