昨年(2015年)、とても話題になった本なので、ご存じの方も多いと思います。私が住んでいる東京都中央区の図書館でも120人待ちで、ほぼ半年待ちました。笑
この本のサブタイトルは「脳を一生、老化させない食事」です。この本ではパンを始めとするパスタ、シリアルなどの炭水化物が脳に与えるダメージについて警鐘を鳴らしています。
注:当ブログの筆者は「炭水化物」そのものは悪と考えていません。あくまでもグルテンが人体への悪影響の原因と考えています。本の中でも炭水化物とグルテンが同義で使用されている箇所があるようにも受け取れました。また、日本人は炭水化物と言えばご飯ですが、著者がアメリカ人なので、ご飯はそれほど考慮されていないのかもしれません。
著者は医学博士ということもあり、前半は正直かなり専門的で難しい内容に思いました。もっとも興味深かったのは第3部 実践アドバイス「何を食べればいいか」、特に第9章 炭水化物と糖質から抜け出す「4週間プログラム」でした。
簡単に内容をご紹介しましょう。
4つの目標
本では、1ヶ月で次の4つを達成することを目標にしています。
① 体が燃料として炭水化物に頼らなくなるようにし、脳の働きを高めるサプリメントを日々の養生法に加える。
② 運動の習慣がなければ、運動の日課をスケジュールに組み込む。
③ 日常的に週7日間、安眠できるようにする。
④ 新たなリズムを確立し、健康的な生活習慣を続ける。
そして、①の食習慣を正すために、プログラムを始める前の準備としてキッチンの整理方法が書かれています。ここがとても良い情報なので転記しておきましょう(日本であまり食べられないもの(例えば白ニンジンなど)は意図的に除きました)。食べるべきもの、食べないべきものの指針になります。
キッチンの整理
第1週の開始までの数日間に、キッチンにある品をすべて処分すべきものは処分する。まず次のものを片付ける。
処分すべきもの
√ すべてのグルテン源
全粒および全麦のパン、麺類、パスタ、ペイストリー、焼き菓子類、シリアルなど。
√ あらゆるタイプの加工した炭水化物、糖類、デンプン
コーン、ジャガイモ、サツマイモ、ポテトチップス、クラッカー、クッキー、マフィン、ピザ生地、ケーキ、ドーナツ、甘いスナック菓子、キャンディ、エナジーバー、アイスクリーム、フローズン・ヨーグルト、シャーベット、ジャム、ゼリー、ケチャップ、プロセスチーズ、ジュース、ドライフルーツ、スポーツドリンク、清涼飲料、炭酸飲料、揚げ物、ハチミツ、砂糖、コーンシロップ、メープルシロップなど。
√ ラベルに「無脂肪」や「低脂肪」とうたっている加工食品
√ マーガリン、植物性ショートニング、あらゆる市販の食用油
大豆、コーン、綿実、キャノーラ、ピーナッツ、ベニバナ、グレープシード、ヒマワリ、小麦麦芽などの油。たとえ自然食品でも該当する。
√ 発酵させていない大豆
原材料名の表示から「ダイズタンパク質分離物」を探す。大豆チーズ、大豆ハンバーグ、大豆ヨーグルトなど。
料理にしょうゆを使う必要がある場合は、100パーセント大豆が原料で小麦の入っていない、たまりしょう油を使用する。
処分しなくていいもの
√ 体にいい脂肪
エキストラ・バージン・オリーブオイル、ゴマ油、ココナッツオイル、放牧で飼育された動物の脂、有機農法または放牧によるバター、ギー、アーモンドミルク、アボカド、ココナッツ、オリーブ、ナッツ、木の実バター、チーズ(ブルーチーズを除く)、種(アマニ、ヒマワリ、カボチャ、ゴマ、チアシードなど)
√ ハーブ、調味料、香辛料
これらについてはラベルさえ見れば、自然なものが選べる。ケチャップとチャツネとはお別れだが、マスタード、わさび、サルサは、グルテン、小麦、大豆、砂糖が含まれていなければ良い。
√ 低糖の実
アボカド、ピーマン、キュウリ、トマト、ズッキーニ、カボチャ、ナス、レモン、ライムなどは良い。
√ タンパク質
全卵、天然魚、貝・甲殻類、放牧による牛肉、鶏肉、豚肉、子羊肉、レバー、七面鳥、カモ、ダチョウ、仔牛肉、野生の獲物などは良い。
√ 野菜
青菜、レタス、ホウレンソウ、ブロッコリー、ケール、キャベツ、タマネギ、キノコ、カリフラワー、芽キャベツ、ザウアークラウト、アーティチョーク、アルファルファ、モヤシ、サヤインゲン、セロリ、チンゲンサイ、ラディッシュ、クレソン、カブ、アスパラガス、ニンニク、ネギ、ショウガ、パセリ。
適度に飲食できるもの:一日一回少量、できれば週に2、3回にとどめる
√ ニンジン
√ カッテージチーズ、ヨーグルト、ケフィール
√ 牛乳とクリーム
√ マメ科植物
マメ、エンドウ、ヒヨコマメ
√ グルテンの含まれない穀物
ソバ、コメ、雑穀、オート麦
√ 甘味料
天然のステビア、チョコレート(カカオ70パーセント以上のブラック・チョコレートを選ぶ)
√ 天然の果実
ベリー類が一番良い。甘味の強い果実(アプリコット、マンゴー、メロン、パパイヤ、プルーン、パイナップル)には用心する。
また、この本では、このプログラムを始める前に、丸一日の断食を勧めています。
断食については、改めて書いてみたいと思います。
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